ボールが何故曲がるのか?を理解する 其の1
ストレートのボールを打ちたくて練習している人も多いと思います。
まっすぐ綺麗に飛んでいくボールを眺めているのは最高に気持ちが良いですよね。
でもこのストレートボールを打ちたいという事が上達の妨げになっている可能性があるとしたらどうでしょう?
その真意を説明する前に何故ボールが曲がってしまうのか?
この部分から説明していきたいと思います。
どうしてもゴルフというスポーツは情報が氾濫しているスポーツで、情報を選ぶ事ができないと貴方にとっては有益ではない練習方法、スイング理論を試す事になってしまう可能性があるのです。
Aさんには凄く相性が良かった事が、Bさんにはまったく合わないといった事が起こりえるのです。
それではボールが何故曲がるのか?
この部分に関しては近年の弾道解析機器の発達により、ある程度の正解が解ってきたと言われています。
ボールが飛び出す方向は、インパクト時のクラブフェイスの向きに飛び出してゆく。
これはどんなプレイヤーにとっても当てはまる事実です。
この事実を軸に、世間で言われているレッスンの内容を考えていくと
- スライスをするからフェイスを開かないようにスイングしよう。
- フックグリップで握るとスライスしない。
- ダウンスイングで早めにフェイスローテーションさせてフェイスを閉じる
- フックフェイスの捕まりの良いクラブを使おう
上で紹介した内容を雑誌やネットで良く目にする事も多いと思うのですが
フェイスを開かないように使う事で起こる現象は
打ち出し方向が左に飛び出しやすくなるといった事が起こりえるわけです。
右に打ち出してしまってプッシュスライスで困っている人には有効的なレッスンのはずですが、左に打ち出して中央に戻ってくるスライスボールを治したい人にとっては、このレッスン内容は適正でない内容になってしまいます。
大切な事なのでもう一度書いておきますが、
ボールが飛び出す方向は、インパクト時のクラブフェイスの向きに飛び出してゆく。
この法則を踏まえつつ、自分のスイングで打ち出す方向を確認すれば
インパクトの時のフェイスの向きが何処を向いているのかが理解する事ができます。
そして2つ目の重要ポイント★ボールの曲がるしくみは
フェイスの向きに対してのクラブヘッドの軌道で決定する
解りやすく説明する為に、真っ直ぐに打ち出したと仮定して説明していきます。
ストレートに飛び出した=フェイスの向きは目標に対して真っ直ぐだった
- 飛び出した後も→ストレートに飛んでいく
フェイスの向きに対してヘッド軌道もイントゥインのストレート軌道 - 飛び出した後に→スライスしていく
フェイスの向きに対してヘッド軌道がアウトサイドイン軌道(カット軌道) - 飛び出した後に→フックしていく
フェイスの向きに対してヘッド軌道がインサイドアウト軌道
この軌道を修正する事は簡単な事ではありません。
時間をかけて修正していかなければいけませんし、スイング軌道についてはその人の癖が非常に現れる部分なので、良くも悪くも個性が出る部分です。
癖や個性は考え方を柔軟にして考えると、再現性が高い現象ともとれる事なので決してボールが曲がる事が悪い事だと決め付けずに、自分の持ち球として付き合っていく選択も悪くないと思います。
この自分の癖を受け入れて、良い部分として伸ばしてゆく場合は
曲がる事を前提で、自分でコントロール出来ている曲がり幅である事が必要ですね。
最初の部分でも触れましたが、ストレートボールを打つ事を目標にしてしまうと
ミスをした時にどちらに曲がるのか予想がつきません。
打ってみるまで自分でもどの様なボールが出るのか判らない球筋でコース攻略をしていくのは無理があります。
持ち球を決める1つの理由として、ミスしてもこっちサイドのミスしか出ない。
OBは絶対に打ってはいけないが、反対サイドのバンカーはOKとしよう。
といった戦略を立てることができるからです。
最後にフェイスの打点位置でもボールの曲がり方は変わる、ギア効果について
ウッドのフェイス面には適度な丸みが付けられているのをご存知ですか?
バルジとロールって言われる部分です。
フェイスのトゥからヒールにかけての丸みをバルジと呼ぶのですが
フェイスセンター(重心位置)よりも先の打点位置でヒットするとフック回転がかかり
フェイスセンター(重心位置)よりもヒールの打点位置でヒットするとスライス回転がかかります。
フェイスに貼るシール(ショットマーカー)がショップに数百円で売られています。
このショットマーカーを使って自分の打点位置を知る事も重要ですよ。
打点位置を把握しておく事で、クラブ選びの際に自分のミスをカバーしてくれるクラブ選びが出来るようになりますよ。